「若者は甘ったれるな!」に対して「なにくそ!」と思いましょう
Twitterに投稿しようと思ってたのだけど、Twitterだと文字数制限があって何度もツイートしなきゃいけないのが面倒だったのでブログの方に書きたいと思います。
高須クリニック高須院長のツイートが炎上しているらしいというので見に行ってきました。
甘ったれるな若者❗
年寄りは君たちくらいの年齢のときはモーレツに働いたんだよ。働きながら君たちを育てたのだ。
君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない。ハングリーになれ。向上を目指せ。
目覚めて働け若者。 https://t.co/ZxNxYDjkdw— 高須克弥 (@katsuyatakasu) 2018年5月7日
大元のツイートがこれのようで、その後いろいろとやりとりをしている中で高須院長の考え方が示されているので、それを含めて追って行った方がより正確に理解できて良さそうです。私はめんどくさかったのでまた機会があれば見ようかなと思って追っかけていませんがw
何回か触れた話題になりますが、以前投稿した記事で韓国メーカーの人と話をした時の内容を書きました。
(この記事の最後の方に書いてあります)
「どうすれば今より良くなるのか。どうすれば売れるのか。それを必死にみんなで考えているだけです。」
「経済成長を続けていた頃に日本人がやっていたことじゃないですか。それと同じことをやっているだけです。」
韓国メーカーが躍進していた頃にした話なのですが、それこそ当時の韓国メーカーひいては韓国人はめちゃくちゃ働いていたようです。日本企業を打ち負かして全世界で韓国メーカーの製品を販売して売上/利益を伸ばしていくことに必死になっていましたからね。そんな働き方をしている人に「昔の日本人は同じようにやっていた」と言われてハッとしたのを覚えています。
戦後すぐの頃は生まれてもいないので当然詳しくは知りませんが、それこそ何もないところから必死に働き、どうすれば生きていけるのかを考え抜いた人たちがたくさんいたからこそ今の日本があるのでしょう。当然、人口増加であったり物がなにもないことであったりと需要が旺盛な環境であったという恵まれた面はあったので現代と比べるとチャンスをつかみやすい環境にはあったのかと思いますが。
ただ、それでもそのチャンスをつかもうと必死にやったという努力があるからこそ結果につながったのだと思います。別に今の若者が頑張っていない、努力していないとう話ではないですが、「生き抜こう」という気持ちとそれに向けた行動力は戦後から経済成長を支えてきた世代の人のほうが強かったのではないかなぁと思うんですよね。
なぜそう思うのかと言えば、ここ最近中国人の方たちが持つハングリーさを目の当たりにする機会が増えたからなんですよね。彼らは本当に稼ごう、成功しようという意識が強い。しかも、それが企業体だけではなくて、個人レベルで意識が強いのだから驚かされます。
中国の大企業が頑張っているというのはファーウェイであったりアリババであったり、有名な企業の動向を見ているだけでもわかると思うので省略しますが、個人店/個人レベルでも凄い勢いで稼ごうとしているのを見ます。
例えば、日本の商品が中国人にとって非常に良いものであると評価されているという話って定期的に見るじゃないですか。「日本サイコー!」という自己満足の話だという人もいますけど、日本の商品が中国で売れるのは恐らく間違いじゃないと思います。なぜなら、いわゆる輸入代理店みたいなのをやっている企業や個人が日本にかなりいるからです。チラッと人伝で聞いた話だけでも、数名の小さな会社だけど毎日のように数百万円単位で買い付けを行って中国に輸出している会社なんかが何件もあるようです。また、日本に仕入れに来ている企業なんだか個人なんだかよくわからないけど大量に買っていく人たちというのもいるようです。
もちろん日本企業も中国市場に販売をしたくてチャレンジしていますし、成功している企業もあります。ただ、中国政府の意向もあって中国市場で戦うのに多くの足かせをはめられるので思ったようにいかないケースが多いという話もよく聞くところです。つまり、本来であれば日本企業が自分たちで作った商品を直接売って利益を出せればいいけど、それができない。その間隙を縫って中国人が日本の商品で売上や利益を得ているという話ですね。
中国は特殊な事情がある国なのでいろいろとツッコミがあるところだとは思いますが、少なくとも日本の商品を買いたいと考えている外国人に対して日本人がリーチできていない状況があるということの1事例にはなるのではないでしょうか。
それと、似たような話になるのですが、この前街を歩いていると中国人の団体がある店舗に入っていくのを見ました。興味本位で覗きに行ったところ、客はもちろんですが店員も中国人で日本の化粧品などを売っているお店でした。中国人観光客向けのビジネスをしている店舗だったんですね。
テレビだったかネット記事だったかで見たことがあったのですが、これまでは中国人の爆買いは日本企業の店舗でしていたのですが、その爆買いを狙って中国人が日本の商品を取り扱う店をどんどん建てて、中国人観光客を取り込み始めたという話を具体的にその場で見ることになったわけです。税金などは当然払っているでしょうけど、中国人のお金が日本で日本の商品を売っているにも関わらず中国人に落ちているんですよね。
輸入代理店、中国人観光客向け店舗の話で何が言いたいのかというと、要はチャンスはまだ転がっていて、そのチャンスを自分のものにしようと必死に動いている人たちがいるということです。高須院長の発言の意図を理解しているわけではないですが、少なくとも「ハングリーになれ」という言葉については真摯に受け止めた方がいいんじゃないかと思います。
久々のドトール。さすがに200円台はびっくり。
海外行って痛感するのは、
「本当に日本は貧乏」
ということ。この質と価格は世界水準では全く合ってない
日本はもう、過去の東南アジア的になってますね
資本主義自体も再考の余地があるが、その中での日本の位置付けも再考の余地が大いにある。
— 成田修造(Shuzo Narita) (@shuzonarita) 2018年5月5日
たまたまこのツイートに関する記事を見かけただけで、他意があって採り上げるわけではないのですが、日本が過去の経済大国という看板を今でも掲げていられる状況ではないという話を目にする機会も多いです。それそれで間違いないのだと思いますが、それならどうすればいいのかと必死で考える人が少なくなったんじゃないの?とも思うんですよ。
自分自身を棚に上げて言いますが、日本企業に就職してどれだけ頑張っても給料は増えない、残業してもサービス残業でお金貰えない、生活が苦しい、物が買えないと嘆くのであればどう今の状況を帰れば改善するのかともっと考えればいいと思うんですよね。
それこそ、上記の輸入代理店や中国人観光客向け店舗で稼いでいる中国人のように市場があると見るやガツガツと乗り込んでいってビジネスを作ってしまうといったことをしてみれば一気に状況が改善するかもしれません。上記ツイートに書かれている「日本はもう、過去の東南アジア的になってますね」が本当なのであれば日本よりも豊かな国が増えているということになるわけで、それらの国に向けて何かできないかを考えればいい話です。しかも、それは企業体でなくてもやりようによっては個人レベルでできる話もあるでしょう。
語学の勉強なんかもそうで、別にTOEICの点数を上げていい企業に入ったところで日本の将来に希望がないのであるならば意味はなくて、日本より豊かな国で稼ぐためにどこの何の言語が必要なのか、別にビジネス用語を知らなくても商品の買い付けや販売に関してやりとりできれば十分なんじゃないか?という観点から必要な言語を必要なだけ勉強すればよく、後は実体験しながら向上すればいいといった考え方だってできるわけです。
ブラック企業、サービス残業、税金、年金…いろいろな問題が山積みの日本にいて、バブル期くらいまでの安定した生活を送れていた人たちを羨んで、妬んでいるだけではもう厳しいです。今更その頃の人たちと同じ生活を送らせろ!といったって無理な話なわけですから。それこそ、昔のように必死になって世界と戦っていこうという気概を皆が持つことで日本企業が再び勝ち抜くまで頑張れるなら話は別ですけどね。
少なくともバブルが弾けて、リーマンショックなどによって保守的になっている企業が増えた中で、そのような気概を持って働ける環境を提供できる企業は少なくなっているでしょう。何より、終身雇用制が中心だった時代の頃のように会社に忠誠心を持って働こうと考えている人自体少なくなっていますよね。そういう点から考えても、もっとハングリーになって(少なくとも)自分自身を幸せにするにはどうすればいいのかを考えていく必要が高まっているのではないでしょうか。
だからこそ、「若者は甘ったれるな」という話をされたときには「なにくそ!」と思って、「俺たちがお前らよりもいい生活を送れるように頑張ってやるよ!」と奮起しましょうよ。
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